富太郎の日常35 『サザン 私の3曲』

昨年来のコロナ禍と、素浪(老)人になったことも手伝って、『おうち時間』の連続の今日、この頃。

必然的に音楽を聴いたり、ミュージックビデオを見る機会が増えています。

中でも今のお気に入りは、サザンの『真夏の大感謝祭 30年記念LIVE』2008年12月リリース。

8月に横浜の日産スタジアムで、4日間で約30万人を集めた、サザン休止前のラストコンサートです。

買ったのは、大舘のツタヤ。夜、雪の中を買いに行きました。

帰ってさっそく見たところ、半袖の桑田(以下敬称略)が雨の中で歌ったり、水をまいたりで、
寒さに震えあがり、しばらくお蔵入りだったのですが、『おうち時間』で、見事に復活しました。


そんなミュージックビデオの楽曲(DVD2枚組)47曲の中から、3曲をご紹介します。

毎度のことながら、全くもっての個人的な好み。というよりは、思い出につながる曲たちです。

なお、( )内は、このコンサート内での「リクエストランキング50」の順位です。


 ① 『勝手にシンドバット』 デビューシングル 1978年6月リリース 46曲目 (17位)

富太郎、大学3年の時に、「ランニングシャツ・短パン」という軽薄で貧相な集団との印象で

デビューしたのが、サザン・オールスターズ。

沢田研二の「勝手にしやがれ」とピンクレディーの「渚のシンドバット」をくっつけた志村けんの

ネタをパクって付けた題名と、桑田自身が認めているというのは、有名な話です。
多分40年も経って、紅白の大トリで歌うとは本人も思っていなかったでしょう。
ユーミンにキスされるわ。サブちゃんには「今、何時?」と聞いちゃうわ。相変わらずのパワー。

そんなサザンのデビューの年に、富太郎が専門のゼミに選んだのが、「西洋思想史 誠ゼミ」。

ルソーとか、マキャベリとかを読むゼミだったのですが、本の内容も、どんなことを議論したのかも

全く覚えていません。卒論もなかったし。

なぜこのゼミを選んだかというと、ゼミの紹介文句で『就職には全く役に立ちませんが・・・』と

語られていたことに反応してしまったのです。変人だから。4年次には誠教授がフランスに学費留学

してしまい、まさに就職活動は単騎戦でした。が、捨てる神あれば、拾う神あり。

就職の個人面接で聞かれたのが「君主論」の内容。自信満々に回答し、無事就職できました。

そんな誠ゼミの一員に、高校時代レスリングでインターハイに出た"ひらの君"という猛者がいて、

ゼミ合宿の時に、彼の指導の下、発売直後のこの曲の「今、何時?」の掛け声で盛り上がりました。

だから今でも富太郎は、『勝手にシンドバット』は歌えます。人前で歌ったことはないけど・・・。


 ② 『いとしのエリー』 3曲目のシングル 1079年3月リリース 34曲目 (3位)

この曲はテレビがらみで、TBS金曜ドラマ「ふぞろいの林檎たち」の主題歌として、深い印象が。

男優陣は、中井貴一、時任三郎(32年度生まれ)、柳沢慎吾。

女優陣は、手塚理美、石原真理子、中島昌子。

中井貴一の役どころ「生真面目、不器用、気が弱く、優しすぎ」の主人公は、
自分の「弱いところ」を見せられているようで、ちょっと忍びなかった。

母親と、兄貴とその嫁さんのゴタゴタは、みんなが袋小路で、見るのがつらかった。

時任三郎の役の印象は、就職活動で中小企業に就職が決まり、会社でお祝いの席を設けてもらいながら、

大手商社から(繰上げ?)内定を得て、断りに行った時の社長とのやり取り。

公庫で勤め始め、中小企業の社長と毎日かかわっていた時だったので、ちょっとやるせなかった。

商社の採用担当者に言われて、カセットで英会話の勉強を必死にする時任。

英語が苦手で、学生時代辞書ばかり引いていた富太郎は、身につまされました。

そういえば、誠ゼミに「英語の教科書は3回読めば覚えられる」と豪語している

八戸高校(野球部は白帽子)出身のアフロ(名前は失念。)がいました。なんかムッとしていました。

そんな、どよ~んとしたドラマに『エッ、リ~~~イ~~~!』の桑田のかすれた声がぴったりでした。


 ③ 『そんなヒロシに騙されて』 何曲目のシングルか不明 1983年7月リリース 19曲目 (番外) 

ボーカルは、原坊(コンサートの中で、桑田は奥さんのことを「原さん」と呼んでいる)。

同じ年の8月に、「ガラス坂」の高田みづえがカバーしています。

テニス部のヒロシ先輩(富太郎の日常24「私の東京3 渋谷」以来、2回目の登場)が、

テレビのクイズ番組で、公共の電波を使ってアピールしたY君を差し置いて、

騙して(失礼。)結婚したのが『なっちゃん』。

この『なっちゃん』に関して、富太郎がめちゃくちゃうらやましいのが、

アルプススタンドで応援していた母校が、夏の甲子園で優勝していること。

『なっちゃん』本人は、「全校応援で、いやいや行かされた。」と言っていたけど、

なんともったいないことを。

当時新聞に載った時事川柳を今でも覚えています。『〇〇〇、まさかの東京返上し』(〇〇〇には高校名)

したがって、サザンを聞いても、甲子園を思い出すのです。


 もう、1曲

 『HOTEL PACIFIC』 200年7月リリース

 45作目のシングル 41曲目 (12位)

これまで、富太郎的には、あまり印象に残っている曲ではなかったのですが、
このDVDの中で、バックダンサーのお姉さんたちが何故か「モーレツ娘」姿なのです。

「モーレツ娘」というのは、1969年の丸善ガソリンのテレビCMで、小川ローザというモデルさんが、

車が通り抜けた風圧でミニスカートがめくれ上がり、口に手を当てて「OH!モーレツ」と言ういで立ち。

桑田少年にも、深い印象が刻み込まれていることがうかがえます。富太郎、然り。

この曲の時に、チラっと小学校低学年の観客の女の子が映ります。

「この子も20代かぁ」と、ちょっと感慨深いものがあります。


改めて読み返してみると、あまりサザンのことには

触れていませんが、何時ものこととお許しください。

では、また。


 フォト/「真夏の大感謝祭 30周年記念LIVE」
      のジャケット



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2021年05月01日