富太郎の日常105 『カラス』

 ♪「カラス なぜ鳴くの カラスの勝手でしょ~」というのは、懐かしの 志村 の持ちネタですが、 

 台風が近づきつつあった先週の土曜日、マンションの上をカラスが群れを成して飛び交い、大声で鳴いて

いて、「台風接近の警戒?」「えっ、地震の前触れ?」とも思ったのですが、あまりにも大騒ぎなので、

窓から見ると、隣の建物の屋根に、この辺では見慣れない小型の猛禽類(ハヤブサ?トビ?)が一羽。

 まだ、幼くも見えるこの猛禽類に、集団で声と威嚇飛行を繰り返していました。黒装束の忍者軍団が、

若武者に襲い掛かっているよう。直接攻撃はしていませんが、明らかに敵対心むき出し。猛禽類は、鳴き声

をあげるでもなく、すっくと止まっていたのですが、鬱陶しくなったのか、大学の校舎のほうへと飛び去り

ました。途端に、周りは静かに、カラスの姿は見えなくなったと思ったら、校舎の向こうの森の上でカラス

の集団旋回が・・・。カラスって団体行動をするのですね。それにしてもこの辺は、カラスの多いこと。

人に慣れていて、大学通りをウォーキングしていて、歩道上のカラスに近づいても、飛び去らず、歩いて

歩道の隅に避けるだけ。まあ、堂々としたものです。
 「カラスの語源」は、色の「黒シ」に鳥を意味する古語である「ス」(ウグイ・ホトトギ)を付けた
という説と、鳴き声を表現した「カラ」に「ス」を付けたという説があるんですって。英語では「クロウ」
ドイツ語では「クレーエ」。どちらも鳴き声からのよう。9月6日は「クロー=CROW」でカラスの日。

 新宿から、八王子方面に向かう「京王線」に、『千歳烏山』という駅があります。1913年(大正2年)に

開業した駅で、千歳村大字烏山にあったことから駅名に。「烏山」の地名の由来は、カラスの群生する森が

あったからだとか(諸説あり)。 南北朝の時代には、すでに「烏山」と呼ばれていたようです。

 「謎解きはディナーの後で」の作者 東川篤哉 さんの作品に「鯉が窪学園探偵部シリーズ」というのが

あって、その登場人物に国分寺署の「祖師ヶ谷大蔵 警部」と『烏山千歳 刑事」というコンビが出てきます。

この作家さんは、広島出身(カープファン)ですが、国立署、国分寺署とやたらとこの辺が舞台です。

 『千歳烏山』から、もう少し下りの電車に乗ると『府中』。 国立の隣町で、「大國魂神社」いう有名な

神社があります。この神社で7月20日に行われる『すもも祭り』では、「五穀豊穣・悪疫防除・厄除け」

の信仰をもつ、真っ黒な「カラスの団扇」が頒布されます(今年は一本500円)。

 京王線でさらに下ると『高幡不動』。「高幡不動尊金剛寺」の最初の山門をくぐったところに「天狗」と

「カラス天狗」の彫像。このお寺さんは、土方歳三の菩提寺で、お饅頭と新選組グッスがお土産の中心で、

カラス関係のものは、無いようです。

 京王線の終点は、京王八王子と京王高尾山口(北野で2路線に分かれる)。高尾山は、天狗信仰の霊山で

標高600m。 高尾山薬王院のご本尊である 飯縄大権現(いづなだいごんげん)の姿は『炎を背負う

烏天狗』と、またまたカラス天狗登場。ただ、残念ながら、高尾山の開運団扇の天狗は「赤顔」の普通の

天狗さんでした。 ちなみに、10月9日は、「天狗の日」だそうです。

 最後に、天狗関連の慣用句?を一つ。 『金は天下の回りもの。カラス天狗は変わり者。」

(1990年代に、NHKのEテレでやっていた「アリス探偵局」というアニメで、よく使われていました。)


 単独行動の猛禽類の行方が気になる   富太郎

(黒装束軍団に、やられてなければいいのだけれど)


 フォト/「カラス」とは、全く関係なく、

 『さくら通り』の名もなき公園の水飲み場。

  9月13日の「モヤさま」で 、さまーず と

  田中アナが『水風船バトル』をしたのが、ここ。 

  富太郎のウォーキングコースの途中にあり、

  以前、何度か登場した「テニスのおじい様」が

  素振りをしていたのも、この公園。

  ちなみに、三人が食事をした寿司屋の大将は、

  中学の同級生。他人の姿を見て、自分が歳を
  とったことを、痛感させられる・・・。

  お互いさまなのだけれどねぇ。







2022年09月23日