富太郎の日常190 『 替え歌 』

 「虎に翼」で、主人公の寅子さんが、事あるごとに歌っている♪「うちのパパと うちのママが喧嘩して

・・・」という曲は、戦前 榎本健一(通称エノケン) というコメディアンが歌った『モン・パパ』という

実在の歌のようです。 このエノケンさんには♪「うちの女房にゃ 髭がある」という(戦前は寅子さんの

ドラマのように、男尊女卑のイメージですが、家庭内では違っていたか?)歌が元と思われる、♪「うちの

テレビにゃ色がない 隣のテレビにゃ色がある あらま綺麗と よく見たら サンヨー カラーテレビ」

というCMも。 日本初のカラーのテレビアニメと言われる「ジャングル大帝」で流れていました。

 〇 小学生の頃には

 小学生の頃、唱歌「海」という曲をひとりで歌うテストがありました。 当時、NHKの番組で、普段は

気取って歌っている なんとか少年合唱団が、この曲の替え歌♪「松原、父ちゃん 消えゆる、母ちゃん

父ちゃんと母ちゃんが喧嘩した 父ちゃん得意のハンマー投げ 母ちゃん得意の空手チョップ 見よ この

喧嘩 見よ この喧嘩」とやっていたのを妙に気に入って、何度も歌っていたらテストのとき ♪「松原

父ちゃん」と歌い出してしまい、音楽の鈴木先生(時々蝶ネクタイをしていた)が、気がつかない振りをし

て、クラスメイトに『うるさいぞ!』と注意をして、歌い直させてくれました。 今思い出しても、赤面。

 たぶん同じ頃、ジャッキー吉川とブルー・コメッツの歌う「プルー・シャトー」という歌が流行っていて

♪「森 とんかつ 泉にんにく 囲ぁこんにゃく・・・」とみんなが替え歌で歌っていたのですが、学校

出たての女の先生が「なんで、めぐる の後だけ食べ物じゃなく『 ルンペン』 なんだろうねぇ?」と言った

のを、「大人なのに、なんか変」と思った記憶が。 当時すっごく大人だと思った先生も、自分がその歳の

頃は、もっと幼稚だったし、この歳になっても、あまり変わり映えはせず。 自称「心は少年」。恥ず!!

 同じ歌で当時のコメディアンは♪「ブルー ブルー ブルー ブルー ブルー ブルー 『総理大臣の

名前は?』 サートー」とやっていました。佐藤栄作首相。 そこから芸名を付けたのが、佐藤B作さん。

 〇 サラリーマン時代には

 時はバブル末期。 時任三郎扮する牛若丸三郎太の歌う リゲイン のCM♪「24時間戦えますか」が

一世を風靡しました。 「パワハラ」などという概念のない時代、上司の厳しい指導に耐え、効率より量。

今なら完全にアウトですが、遅くまで職場に残り、「お持ち帰り」も当り前。 唯一のガス抜きが週末の

カラオケ。 替え歌が飛び交います。 

 元歌(「銭形平次」舟木一夫)♪「今日も決め手の 今日も決め手の 銭がぁ 飛ぉぶ~」

 替え歌♪「今日も徹夜で 調書書いてる たなかぁひ~ろ」 注:職場にもう一人 たなかろう 君がいた。

 元歌(「わかってください」因幡晃)♪「涙で 文字が 滲んでいたなら わかぁって ください~」

 課長の替え歌♪「涙で 調書が 滲んでいたなら わかあって ください~」 『あんたがいうかぁ。

わかっているなら 通おせよぉ(聴いてる側の心の叫び。顔はニコニコ)』 課長の苦労が解かるのは、

自分が課長になってから。 親の心 子知らず と言うが如し。

 そして15年後の リゲイン のCMは♪「3、4時間戦えますか」に。当時でさえ、時代は変わっていた。

 〇 テレビでは

 「替え歌メドレー」で大変売れたのが、嘉門達夫さん。 思い出すのが、

 ♪「キャーラメル 拾ろたら 箱だけ~」 (「函館の女」北島三郎) 今は中身が入っていても、多分

 拾わないでしょうが、当時は?落としても、すぐに食べれば大丈夫という「3秒ルール」がありました。

 ♪「誰も知らない 素顔の八代亜紀ぃ」 (「リバーサイド・ホテル」井上陽水) 亡くなりましたね。

 みんなの動物園での「ねこ姉ぇ」っぷりを、もっと見たかったです。 合掌。

 ♪「きっと君は関西人 間違いなく関西人 さいでんなぁ うおー うおー ほーでんなぁ」

 (「クリスマス・イブ」山下達郎) 最近は「やな」「やろ」が多すぎる。

 一方、替え歌といえば、志村けん。『東村山音頭』は言うに及ばず、影響が大きかったのが ♪「からす

何故鳴くの」『からすの勝手でしょ~』 なんでもこの歌詞が「七つの子」の正式なものだと思っている

若い人も多々いるようです。 この頃から『同調圧力』に同調しない「わが道を行く」人が増え始めたよう

な気がします。 まあ、自己責任とはいえ、まだまだ、自由で生きやすいとは言えなかったよなぁ。

 『勝手な人』が多くなるのも、困ったものではありますが・・・。 ってお前が言うな、と言われそう。


 中二の時にも、やらかしていた   富太郎

 (国語授業の前に、隣の席の仲の良かった いしかわ

 君(通称:ぶぶんちょ)と、教科書に載っていた詩の

 内容で、ふざけて「くそ」「くそ」「くそ」「くそ」

 と言い合っていたら、 いしかわ君 が当てられてしまい

 『馬が くそ を食べている』と朗読して、教室が

 一瞬凍り付いた後、大爆笑に。 先生、ムッと沈黙。

 富太郎が当てられていたら、多分同じことを・・・。

 ごめんね、ぶぶんちょ。 悪かった。

 

 フォト/届いた司法書士試験の『受験票』

 去年は「素数」でしたが、今年は「偶数」。

 会場は同じ『早稲田大学』

 AWAY、上等!!



 参考 1  唱歌『海』

 松原遠く 消ゆるところ 白帆の影は浮かぶ

 干網 海に高くして 鴎は低く 波に飛ぶ

 見よ昼の海 見よ昼の海


 参考 2  三好達治『大阿蘇』

 雨の中に 馬がたっている

 一頭二頭仔馬をまじへた

 馬の群れが 雨の中にたっている

 雨が蕭蕭(しょうしょう)と降っている

 馬は草を食べている

 尻尾も背中も鬣(たてがみ)も

 ぐっしょり濡れそぼって

 彼らは草を食べている

 食べている



2024年05月17日