富太郎の日常133 『おかしな二人』
第24回全国高校女子硬式選抜大会の決勝が、東京ドームで行われ神戸引陵高校が3回目の優勝。
おめでとうございます。佳子さまも、初めて女子野球を観戦されたとのことでした。
女子野球で思い出すのが、映画『がんばれ!ベアーズ(1976)』です。「ペーパームーン(1974)」で父親
ライアン・オニール と共演し一世を風靡した テータム・オニール が、天才野球少女役で大活躍。(続編も
作られましたが、野球のユニフォームをまた着るのが嫌で出演を断ったとか。その後は、あまり役柄には
恵まれなかった印象です。) グランドでバイク乗り回す野球の上手い不良少年も加わって、快進撃・・・。
そして、このチームのコーチ役が ウォルター・マッソー 。 元マイナーリーグで活躍した選手でしたが、
缶ビールにウイスキーを入れて飲むような、アル中気味で本業はプールの掃除人。車を運転していいのか?
そんな、ちょっとだらしないというか、情けない人物を演じさせたらピカ一の役者さんでした。
そのマッソーと、以前チラッと取り上げたビリーワイルダー作品「お熱いのがお好き(1959)」や同じく
「アパートの鍵貸します(1960)」等で主役を演じた ジャック・レモン が組んで、舞台作品を映画化した
のが『おかしな二人(The Odd couple 1968)』。制作・監督はニール・サイモン。この監督は「第二章
(1979)」や「グッパイガール(1977)」等、富太郎好みの作品を色々と作っていて、我が家のどこかには
「ニールサイモン短編集」が眠っているはずです(たぶん)。
さらにはビリーワイルダー監督が二人を主演に「フロント・ページ(1974)」という作品も作っています。
こちらはレモンが退職を考えている敏腕新聞記者で、マッソーがそれを引き留めようとする編集長。
スクープのためなら何でもする世界。警察に追われる青年をかくまって特ダネをという設定で、世間の
評価は高いのですが、富太郎的にはマッソーのバリバリ感がちょっと。もうちょっと抜けた感じが好き。
話を「おかしな二人」に戻します。、初めはブロードウェイのミュージカルとして世に出て、その後
評判が良かったので映画化したのだとか。スポーツ記者でずぼらなオスカー(マッソー)のアパートに、
奥さんに逃げられたと、ニュース記者で几帳面なフェリックス(レモン)が転がり込んで、性格の違いから
巻き起こるドタバタ・・・。元々はポーカー仲間で、警察官が制服姿で仲間に加わっているという画ずらが
妙に印象に残っています。 アメリカだなぁ。それとも時代? ポーカーの出てくる映画の場面としては、
「スティング(1976)」のポール・ニューマンの印象が強烈ですが、こちらはいずれまた、別の機会に。
長くなりましたが、この『おかしな二人』が明日8日から日比谷のシアタークリエで、宝塚ОGの大地真央
さんと花總まりさんの主演で舞台公演されます。 再演とのことなので、練れていることでしょう。
で、来週この舞台を見に行く予定で、舞いあがっている
富太郎 (生の舞台は紀伊国屋ホールの「星の王子様」
以来、何十年ぶり。だったと思います。)
フォト/♪「桜ひらひら舞い降りて落ちて・・・」
みんなが見上げる満開の桜の下に咲いていた蒲公英
♪「・・・きみはダンデライオン 本当の孤独を
今まで知らないの・・・」
まあ、群れて咲いているので、孤独ではないでしょう。